今年最大の天体ショー グレートコンジャンクションのカウントダウンも大詰め。
古代ギリシャの人々は時間の概念を2つ持っていました。
クロノスとカイロス。
外側の時間と内側の時間
クロノスは、「客観的な時間」。
例えば、毎月訪れる新月満月も
土星が29年かけて太陽を公転することも
1年が365年であることも
1日が24時間であることも
全て外側の時間であり、これらは例外なく全ての人に平等に時を刻みます。
それは、過去から未来へと一定速度、一定方向で機械的にな流れる連続した時間。
もう一つの時間はカイロスは、
それは、人間の「主観的な時間」を表し、奥行きを持った次元で示される時間とされます。
相対的な時間という言葉を超えるもの。
小さな子供はカイロスの世界に住んでいるとされています。
カイロスは主観的な時間故に「他者」が見ることはできません。
星の運行は客観的な「クロノスの時間」と書きましたが
クロノスの時間が本の目次であるならば カイロスの時間はそこに自身が書き込んでいく「物語」のようなものです。
内的な体験は、神聖なもので 誰かがそこに入り込むことはできないはずですが
占いや、個人に向けられた「預言」は時にカイロスと呼ばれる神聖な世界を侵食してしまうことがあります。
例え、今が不透明であっても、未来を知りたいと思っても
いつも、カイロスの世界への鍵は自分の手の中にあります。
直感を磨いていけば、誰でも自身の未来の情報に触れることができる。
「直感を磨くこと」
それは、簡単なことではないのかもしれません。
最初は暗闇の中を手探りで探すような行為なのかもしれません。
2020 年 星々が刻んだメッセージの中で多く語られた
「自分軸」。
どちらが正しいのだろう。
どうすればいいのだろう。
そうなった時、「誰か」や「世間」に答えを求めず
自分に問い続け、ある場所に到達できた人にとっては
12月22日のグレートコンジャンクションにて
はっきりと終わりと始まりを感じることができるでしょう。
2021年以降、作られた幻想の社会は解体されていきます。
本来あるべき姿へと戻るためのプロセスです。
大きな変化の中で迷う時、偉業を成し遂げた過去の偉人たちや、哲学者の言葉の中で繰り返されているメッセージは
各の道を照らしてくれるでしょう。
グレードコンジャンクションと呼ばれる「クロノスの時間」。
水瓶座は 自由、未来、テクノロジー、普遍的なもの、平等、ニュートラル、個性、繋がりを司るとされるエリア。
2021年、木星はそれらのテーマを拡大し
土星はここから約3年間それらに実体を与えていきます。
今年2020 年 木星と土星、冥王星は「地」の星座である山羊座に滞在し
ともに、枠組みを解体し、社会のあり方を変容させ、価値観にメスを入れました。
1802年から2020 年の12月までの約200年間続いた地の時代の最後の1年、2020 年に起きたことは
多くの人に影響を及ぼしました。
今年、よく耳にした
「アクセルとブレーキを同時に踏む」。
これは物事を拡大する木星と
制限を与える土星のエネルギーが重なった時間を巧妙に表している表現だと感じました。
生活に制限がかけられる中
インターネットの中での繋がりは拡大、
経済活動縮小を余儀なくされる中での感染拡大。
答えが見出せないまま、暗闇を進んだ2020年。
社会だけでなく、個人にも同じように
アクセルとブレーキを同時にかけていくような
前進しているように見えて後退しているような
後退しているように見えて前進しているような
狭間に立たされることが繰り返し起きたかもしれません。
その中でも特に何かを積極的にしている方には影響が強くでたかと思います。
その一方で
不透明で困難を極めるこの1年であったからこそ気づけたこと、得た物
手放すことができた物も多くあったかと思います。
2021年以降、地の時代で過大に増幅してしまった人間の飽くなき欲の産物に、真正面から向き合う時代に入ります。
「地」の時代の負の遺産をさらに破壊し、必要なエッセンスを掬い次のステージへバトンタッチします。
伝統、風習、歴史、職人、クラシカルな物、手仕事、信念、感じる力、理解、俯瞰的な視野
衣食住、日常生活、地の時代のエッセンスは次の時代に引き継がれます。
風の時代という言葉がネット上でネオンのようにチカチカと光るのを見かけますが
情報、IT、AI、スピード、新しい時代という言葉に巻かれ
勝ち組になることより、誰かより秀でることに心を砕くより
置き去りにされてしまう人がないようにしていくこと
環境に対して一つでもささやかでもできることをの方がずっと大切なのではないかと思います。
風の時代の本質はコンシャスネットです。
太古のものとされ封じられていたもの
神話とされていたものが、復興する時代で、
叡智、先人の知恵が多いに役立つ時代。
目に煌びやかな物や
耳障りの良い言葉に惑わされることなく
自身の道を探すことで多くの助けや出会いや直感が今後降り注ぐことと思います。
占星術の情報にアクセスするかたも
このブログを読んでくださっている方も
情報を鵜呑みにせず、そこに自身の時間カイロスを
重ねてください。
答えはいつも自身の中にあります。
追記)
2020年私もまさにアクセルとブレーキを同時にかけていくような時間でした。
針の目を通ると表現された時間。
霧の中で不要な物を手放し、答えを探すような時間でした。
仕事においては
多くの方の個人セッションをしながら、占星術の本質を見出そうと
様々な試みをしてきました。
個人に対して、断定的な言葉で、星々の言葉を翻訳することに限界を感じる一方で
星々の言葉、神話や伝承、物語、偉人たちや哲学者に言葉の中に
それぞれのカイロスと呼ばれる神聖な時間にアクセスするヒントが
散りばめられていることも感じました。
今後は、個人のホロスコープセッションはせず
違った形でイマジネーションとインスピレーションを
与えてくれる星の世界をお届けさせていただきたいと考えています。
そして、いつも、ブログを読んで頂きありがとうございます。