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Diary of C

好きなこと ワインを飲むこと、踊ること、絵を描くこと

一夜落下雨満城流水香

昨日 映画「禅」 を見ました。

 

物語の中で

 

高倉健吾演じる 若き僧俊了が

我が内に住む

餓鬼に苦しみます。

 

 

私の中にはいったい

何匹の餓鬼がいるのか、、、笑

 

自問自答。

 

 

 

一朝一夕で、

餓鬼を一掃できるとは到底思いませんが

 

 

近年、注目を浴びている

瞑想、マインドフルネス、座禅。

 

情報が蔓延して 

身体と心が乖離しやすい

今、この時代に


道元の教えのひとつ 

「只管打坐(しかんたざ)」

「ただ ひたすらに坐る」という精神や座禅は

 

日々に取り入れていきたいひとつです。

 

 

 

 

 

映画 「禅」の流れから

禅語から ひとつ

 

 

 

 

一夜落下雨満城流水香

いちやらっかあめ

 

まんじょうりゅうすいかおる

 

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( 雨が一夜にして花を散らした

 

翌朝、流水が落ちた花をはこび、街中が香りの花に満たされている)

 

 

ー禅語 (石井ゆかり)より

 

 

 

 

この 言葉を初めて知ったのは おそらく

 

中学で「漢詩」を習った頃なのかなと思います。

 

 

 

 

絶句   杜甫

 

江碧にして 鳥いよいよ白く (こうみどりにして とりいよいよしろく)

 

山青くして 花然えんと欲す (やまあおくして はなもえんとほっす)

 

今春 看又過ぐ            (こんしゅんみすみすまたすぐ)

 

何れの日か 是蘄年ならん  (いずれのひか  これきねんならん)

 

 

 

 

教科書に載っていた漢詩のひとつ。

 

当時 なんて美しい響きなんだろうと思い

 

禅語や 漢詩に興味を持ち いくつか 漢詩や禅語を

覚えたりしました。

 

 

 

何年か前に買った

 

石井ゆかりさんの 禅語の本

 

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(何回も読んでいるので 草臥れていますが、大切な本)

 

 

石井ゆかりさん

 

占星術師として有名な方ですが 言葉の選び方や、重ね方が

大変上手い方だなと思います。

 

 

 

ふとしたときにページをめくりますが

 

子供の頃から 好きだった

 

 

「一夜落下雨 満城流水香」

 

 

 

情景が浮かび、香りや音まで感じます。

 

初めて その言葉を 声に出して読んだときから  心に広がる 言葉で尽くせない美しい場所。

 

 

この禅語から 浮かび上がる場所は、現実にはどこにもなく

 

ただ ただ 私の頭の中にしか 存在しないのですが

 

心を鎮めて  言葉をなぞる度に 

 

美しい場所へ 訪れることができるのです。